中学生時代 アラスカ・アンカレジの想い出
小学高学年の頃
たまたま近所の公園で友人3人と遊んでいたら、厳格そうなオジさんが近寄ってきて「ちょっと私の家で話しを聞かないかい」といきなり誘ってきた。
日本語の発音が少しだけ変だった。
怪しい、コイツは怪しいぞと3人で同じ事をたぶん思いながらも、そのオジさんの家は公園のすぐ近くだし、暇だったから行ってみるか程度の安易な考えでついていった。
家の中に通され、オジさんの奥さんが含み笑いをしながら案内してくれた。
完璧に自分達の情報はオジさんにも奥さんにも掴まれており、どこどこさんのところの子だよねなんて言ってる。
居間のソファーに座ってジュースとお菓子を頂いているとオジさんは突然真顔になって本題に入った。
「君たち英語は好きか?」
「はっ?いえ、とくには」とこんな感じで返したと思う。
まだ俺ら小学生だぜ、英語なんて中学に行ってからジャン
ようは、このオジさんは米会話学院の校長で、なんとか無垢な少年達を自分の生徒にしょうと強引にも勧誘してきたのだった。
人間不思議なもので疑い始めたらオジさん(校長)の人相も悪く見えてくる。
なんか腹黒そうなオジさんだわと感じ、
ジュースを飲みつつ、その場から逃げる事だけを考えていた。
友人の1人が真顔で「両親に相談します。」と絶妙なタイミングで言い放ち、やっと魔の邸宅から開放された。
振返るとオジさんは獲物を逃がしたハンターのような獰猛な目つきをしていて、子供ながらに恐怖に震えたわ。
当時、駅前を少し歩くと小さなビルがあり、1階は旅行代理店で2階にその米会話学院があった。生徒数はそこそこ居て繁盛しているようだった。
結局、その後
校長宅に最も近い所に住んでいた友人の1人は自宅にまで直接勧誘に来られ、完全にゲットされてあえなく入学する事になった為、残った自分達もしぶしぶ入学するハメになったわけ。
月謝はいくらだったかちょっと覚えていないが、テキスト関連を揃えるのにけっこうかかったと思う。
それからは結構真面目に皆で学院に通い
様々なイベントにも参加して充実していた頃、住んでいた街の姉妹都市であったアラスカ・アンカレッジへの海外研修の話しが降って湧いた。
この時、頭の中では「飛行機に乗りてェ〜」とだけ思っていたっけ。